TNR活動とは
野良猫に不妊手術を施して頭数を管理する活動です。
TNR活動により、野良猫の増加を抑えることで地域内における臭い・騒音などのトラブル回避、殺処分数の減少などのメリットにつながります。
TNR
- T…トラップ(捕獲すること)
- N…ニューター(不妊手術)
- R…リターン(元の場所に戻す)
3つの英単語の頭文字を取って、TNR活動と呼ばれます。
不妊手術を受けた野良猫は手術中にさくら耳(耳の先端をV字にカットすること)にするので、だれでもその猫が不妊手術を受けたかわかる目印になります。
ちなみにオスは右耳、メスは左耳がカットされます。
地域猫活動
野良猫を捕獲し、不妊や去勢手術を施して元の場所に戻すTNR活動をおこなった上で、地域での見守り活動をするのが地域猫活動です。
餌やりや糞尿対策も地域全体でおこない、地域住民と野良猫の共生を目指すことが地域猫活動の目的となります。
TNR活動の重要性について
野良猫は繁殖しやすく、放置しているとごみの散乱、糞尿による臭いなどさまざまな地域のトラブルにつながってしまいます。
繁殖期を迎えるとオス猫同士の喧嘩の鳴き声による騒音なども問題となります。
しかしこうした野良猫による地域内でのトラブルは、TNR活動をおこなうことで軽減され、さらに野良猫の健康管理にもつながります。
望まない猫の増加を抑制する
猫は繁殖力が高く、1年に2~3回出産することあります。
外の生活は猫にとって過酷で、 せっかく生まれてきても、残念なことに死んでしまう仔猫も少なくありません。
そこでTNR活動の取り組みが、不幸な猫を減らすことにつながります。
猫の糞尿やゴミを荒らされるなどの問題の軽減
野良猫は地域で、糞尿を撒き散らすことがあります。
縄張りをアピールするためにおしっこをかけるスプレー行為が特に去勢をしていないオス猫に見られることがあります。
不妊手術をすることでスプレー行為が抑えられる効果が表れます。
また、ゴミ集積場を荒らし衛生上の問題となることあります。
このようなトラブル軽減につながります。
鳴き声や喧嘩の騒音が減る
猫は発情期になると、異性にアピールするために大きな声で鳴くことがあります。
特にメス猫は、オス猫に自分の存在を知らせるために長時間鳴くことも多いです。
オス猫はメスを取り合って喧嘩をすることもあるなど、騒音問題の原因につながります。
このような発情期の鳴き声や喧嘩は去勢・不妊手術により減らすことができるため、トラブルの防止となります。
地域猫間での病気や怪我を防ぐ
猫たちにおいても様々な病気の発症があり、猫エイズ、猫白血病ウイルスなどの感染症もあります。
縄張り争いによる喧嘩での怪我の進行によってその他の感染症により病状を悪化させてしまうこともあります。
不妊手術を行うことで、猫たちの性行動が抑制され、生態数がおせられることで感染症が拡散するリスクを下げることができます。
地域の猫の健康を守ることにつながります。
鳥類や生態系の保護
野良猫の数が増加すると、地域に生息していた鳥類などの小動物を捕食してしまうことがあります。地域の生態系を乱していしますことがあります。
TNR活動を通して野良猫の増加を抑制し、生態系を守ることになります。